ガネーシャ・サボサンダルが出来るまで Vol.9
カンボジアのサボちゃん村の日帰り弾丸ツアーを終えてもゆっくりしている暇はありません。
翌朝に向かうのは婆ちゃん達が編んだ素材がサンダルになるタイ最北部の街チェンライ。
メコン川を挟みミャンマーとラオスに隣接するゴールデントライアングルと呼ばれる地域です。

ビューンと飛行機でチェンライに着くと工場のボスが出迎えに着てくれていました。
先ずは久しぶり!と挨拶をしながらガッチリと握手。そこから始まる付き合いがボクは好きです。

カンボジアのサボちゃん村からは一晩掛けてトラックで運ばれて来たメッシュ素材がこんな大きな塊でドカドカ到着。
これを編み上げるのに何人のオバちゃん達が一体何日掛かったのか?現場を見ているボクらは気が遠くなりんす。

すかさずバイヤーすがっちが編み上がりの状態をチェックします。
何度も何度も話し合いを根気よく続けやっと綺麗に目が揃うまで3年程も掛かったでしょうか?いい状態の素材が無事届いておりほっと一安心です。
お客さんから頂いたご意見やレビューを参考にソールの素材を変えたり微妙なサイズ調整をしたり。
どれがベストなのか何度も何度もサンプルを作っては少しずつ少しずつより良いサンダルへと変えて行きます。
そしてここでも延々と話は尽きない訳で。誰もが真剣。誰もが良いものを作りたいと思っているのです。
これは甲のメッシュ部分を編むサボちゃん村のマオ婆ちゃん達も一緒。ひとつひとつの工程を手を抜かずしっかりと丁寧に。

楽天市場にもガネーシャ・サボサンダルのコピー品を扱う業者を見かけます。
見た目だけをコピーして販売しているのでボクらが作るガネーシャ・サボサンダルのオリジナルに敵うはずがありません。
工場のボスがある時ボクに笑いながらこう言ったことがあります。
「毎年のことだけど今年はガネーシャのサンダルを持って来て作ってくれって日本人が20人も来たよ。バカなヤツラだ。オマエら日本人だろう?ガネーシャから卸してもらえ!」
そう言ってやったよとボスは可笑しそうに笑っていました。
まさか本物を作っている工場のボスとは知らないのでしょう。
その工場にガネーシャ・サボサンダルのコピー品を作ってくれとお願いする日本人バイヤー。
彼らは「売れれば何でも良い」んです。ボクには恥ずかしくてとてもじゃないけどそんな真似は出来ません。
ガネーシャ・サボサンダルが出来るまで Vol.10ゴールデントライアングルと呼ばれるラオスとミャンマーの国境に隣接するタイ最北部の街「チェンライ」にあるガネーシャ・サボサンダルを年間何万足と作り出す工場です。皆さん[…]
