インドはタフでエキサイティングな国だ。
日本からインドに降りるとそのエネルギーの違いに腰が引けるほど。
街は活気に溢れ行き交う人々はクッキリとした輪郭を持ちバネの強さが伺える。
旅人が集まり土産物屋やゲストハウスが並ぶ猥雑な通りに出ると小さな渋滞が起きていた。
何事だろうと歩を進めると一人のオトコが穴を掘っていた。
水道管か何かの工事だろうか?
ただそれだけの光景ではあるがそこがインドとなると少しばかりのストーリーが生まれる。
インドを旅する人が最初に向かうデリーのメインバザール。
体感気温が40度をゆうに超える中黙々と穴を掘るオトコ。
人通りの多いメインバザール のど真ん中で穴を掘っているものだから時々リキシャの運転手から罵声が飛んだりするが彼は黙って穴を掘る。
たまに小さな渋滞が起きたりするとオートリキシャや車からもの凄い勢いでクラクションを鳴らされたりするが彼は黙々と穴を掘る。
彼の仕事はこれしかなくて罵声やクラクションに負けて手を止めたら仕事が無くなり食っていけない。
ギラギラと燃えるような太陽の下自分の腕二本だけで穴を掘る仕事がどれだけキツイかエアコンの効いた部屋でテレビなど眺めていると中々に想像するのは難しい。
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