タイと日本はどちらが幸せに暮らせるか?

時給50バーツ(230円)
日給400バーツ(1,840円)
月給15,000バーツ(68,100円)

何気に目に入ったFBの求人をツラツラと眺めてみると、その辺がタイの相場のようだが、首都バンコクから離れてしまえばこの限りではない。

労働に対する賃金は日本の5分の1と言ったところだろうか?

そら皆んな日本に出稼ぎに行きたがる訳だが、稼げるであろうカネの算段ばかりして肝心の物価については何も知らなかったりする。

ちょくちょくその手の相談をされるので分かりやすくラーメン一杯250バーツ(約1,130円)もするんだぞと言っても目がウツロに泳いでしまう。

 

バーミーヘンと言うタイのヌードル

アパートの向かいのラーメン屋は一杯40バーツ(約180円)程。それで一食が賄えてしまう。

250バーツ(約1,130円)と言う値段のラーメンは、そう言う国の人の想像を遥かに超えてしまっている

夕方になり暑さも幾分和らいでくると、働いているのかいないのか?

昼間は一体何をやっているのか分からないオトコ達が、路上にテーブルを引っ張り出して一杯やり始める。

その時カネを持っている者が酒を買い「ただ飲みは気が引けるなぁ」と言った風情のオトコ達が、近所の屋台へ安い肴を買いに走り、何となく酒盛りが始まる。

屈託なく笑い、のんびりとグラスを口に運ぶ。

そんな路地裏の宴を見ていると、何が幸せなのか分からなくなって来る。

カオサンロードで古い知り合いと再会

 

カオサンロードの古い友人

画像は先日カオサンロードで再会した古い知り合い。

ウワサも聞かなかったし何年も見かけることが無かったので、てっきり死んだと思っていたらひょっこり舞い戻って来た。

長いこと塀の向こうに落ちていて出て来たばかりだそうだ。

彼もたいそう驚いた様子で、お互い破顔し近況などを語り合った。

子供はどうした?いくつになった?まるで久し振りに顔を合わせた親戚のオヤジだ。

路上の椅子に並んで腰を下ろしタバコを吸いながら話題が尽きる事はなかった。


どうやって稼いでいたのかは伏せるが、バックパッカーの聖地と呼ばれるカオサンロードが彼の仕事場だ。

「What’s going on?」(何が起こっているんだ?)

ネコの子一匹歩いていないガランとした通りを眺めながら、塀の向こうから舞い戻ったオトコは何度もそう口にした。

ボクにも分からない。

何が起きているのか理解出来る人間はこの世にいないよ。

そう答えるしかなかった。

娑婆に戻った浦島太郎が納得出来るとは思わないが、彼は目を細めてタバコの煙を吐いた。

またな。

74歳の遊び人との別れ際。

今まで長い間そうして来たようにお互いが口にしたが、その言葉が少し喉の奥に詰まって上手く言えなかった。

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