【ネパール旅のいざない】観光だけじゃない“暮らすように旅する”という選択肢

ヒマラヤのふもとに広がる、多様な文化と自然が息づく国「ネパール」

ガイドブックに載っているような有名観光地をめぐる旅ももちろん魅力的です。

ですが、ほんの少しだけ足を止めて、地元の人々と同じ目線で時間を過ごしてみたら・・・

そんな“暮らすような旅”の中に、心がふとほどけるような瞬間がいくつもあることに気づきます。

筆者であるボクはカトマンズの旧市街・タメル地区にある小さなホテルの一室で、この文章を書いています。

エスニック雑貨の買い付けのためにこの街に滞在して2ヶ月。

市場や職人の工房を回るなかで見えてきたのは、観光ガイドには載っていない、ネパールの「日常の魅力」でした。

この記事では、そんな実体験を交えながら、“観光だけじゃない”ネパール旅の奥深さをお伝えします。

バックパッカー初心者の方はもちろん、旅慣れたあなたにこそ届けたい、静かで濃密なネパールへのいざないです。

ネパールはインドと中国(チベット自治区)に挟まれた内陸国。

首都はカトマンズで、エベレストをはじめとするヒマラヤ山脈が広がることで知られています。

宗教は主にヒンドゥー教と仏教。

さまざまな民族が共存しているため、言語や文化が豊かで多層的です。

街の看板にはネパール語と英語が併記されていることも多く、英語が通じる場面が比較的多いのも特徴です。

通貨は、ネパール・ルピー(NPR)。2025年7月時点での為替レートは1ルピーあたり1.05円です。

日本との時差は、3時間15分遅れ。

乾季(10〜3月)は旅に適した時期で、空気が澄んでいてトレッキングにもぴったりです。

なぜ“暮らすように旅する”のか?その魅力とは

ネパールの街

観光旅行では有名スポットを効率よく回りがちですが“暮らすように旅する”とはその逆。

スケジュールに追われることなく、街角のチャイ屋に通ったり、ローカルバスに揺られて市場へ出かけたりと、生活者の目線でその土地を味わいます。

ネパールは物価が安く、1泊1,000円以下で宿泊できるゲストハウスも豊富。

ローカル食堂でのダルバート(豆スープ定食)も200〜400円程度。長期滞在がしやすく、自然とゆったりとした生活スタイルに身を委ねることができます。

また、ネパール人の人懐っこさと穏やかさは特筆すべき魅力。

観光客扱いされるのではなく「一人の人」として接してくれる文化は、心を静かに解きほぐしてくれるのです。

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実際に“暮らすように”過ごせる街3選【体験談つき】

ネパールの雑貨屋

① カトマンズ|混沌とスピリチュアリティが混在する首都

ネパールの玄関口でありながら、古都としての顔も併せ持つカトマンズ。

迷路のような旧市街を歩いていると、仏塔や祈りのマニ車、香の煙に包まれた寺院など、どこを切り取っても“生きた宗教”に出会えます。

タメル地区には長期滞在者向けの宿やカフェが充実しており、Wi-Fiも良好。

狭い街ゆえ自然と行きつけの店ができて、現地のネパール人と他愛もない会話を交わしながら過ごすことが多くなります。

② ポカラ|フェワ湖のほとり、ヒマラヤを望む静寂の町

トレッキングの拠点として有名なポカラですが、暮らすように旅するには最適な場所でもあります。

湖畔のラケサイドエリアには、欧米人ノマドも多く、カフェやベーカリー、ヨガスタジオが点在。

朝はフェワ湖を眺めながらゆったりと朝食をとり、昼は木陰で読書。

時間がゆるやかに流れていく感覚はポカラならではと言えるでしょう。

③ バクタプル|中世の風景が今に残る小さな街

首都カトマンズからバスで1時間ほどの場所にあるバクタプルは、伝統建築とレンガ造りの街並みが魅力的。

観光客も少なく、静かに過ごしたい人にはぴったりです。

ここでは手工芸や陶器の村などが点在し、職人たちの丁寧な暮らしぶりに触れることができました。

生活の中に“手仕事”が自然にある環境は、日本の里山文化にも通じるものがあります。

現地の人とふれ合う、心あたたまる瞬間

ナマステ!と元気に挨拶をするなパールの子供たち

 

ネパールの魅力は、何より“人”です。

どんなに貧しくても笑顔を絶やさず、見知らぬ旅人にもやさしく接してくれます。

カトマンズの路地で道に迷ったとき、小学生の女の子が手を引いて目的地まで案内してくれたことがありました。

チップを渡そうとすると「いらない」と微笑んで去っていく姿が今も忘れられません。

旅先で人と心を通わせること。

それこそが、“暮らすような旅”の醍醐味なのです。

“暮らすような旅”に役立つ実践ガイド

ネパール空港のアライバルビザカウンター

■ ビザ

観光ビザは空港でアライバル可能(15日、30日、90日の3種類)。

下記の記事は、到着時のトリブバン国際空港でのアライバルビザ取得の流れです。

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トリブバン国際空港

ビザは延長も現地で可能ですが、余裕を持って手続きするのが安心。

以下は、実際にボクがビザを延長した際の記事です。

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ネパールはカトマンズのイミグレーション

・ゲストハウス:月10,000〜20,000円。

・ホテル:月30,000~60,000円。

・食費:月10,000円前後(ローカル食中心)
※和食店は一食700円~1,000円。

・通信費:SIMカード(1か月/データ付き)で500〜1,000円程度。

■ インターネット環境

主要都市では4G回線が普及。ノマド向けカフェやコワーキングスペースも徐々に増えています。

スマホでGoogleマップが使えるとかなり便利。

ただし頻繁に停電するので、その際はWi-Fiが使えなくなります。

SIMフリーのスマホに、現地のSIMカードを刺すのがおすすめです。

■ 注意点

・水道水はNG。必ずミネラルウォーターを使用。

・治安は比較的良いが、スリや置き引きには注意。

・女性の一人旅は、服装と夜間の行動に配慮を。

観光地としてのネパールも捨てがたい!+αで訪れたい名所

ネパールの空とタルチョ

・スワヤンブナート(別名モンキーテンプル)

・パタンの王宮広場と芸術工房

・仏陀生誕の地・ルンビニ

・チトワン国立公園でのサファリ体験

これらの場所も、ガイドブックを片手に巡るのではなく、地元の人と触れ合いながら“日常”として訪れると、また違った味わいがあります。

ネパールで“心が整う”という体験

ネパールの学校の少女

ネパールには、都会の喧騒から離れて自分と向き合える空間が多くあります。

仏教寺院で静かに祈る時間。マントラが流れる中での瞑想。

朝のストゥーパに集まる人々の姿を見ているだけで、心がゆっくり整っていく感覚があります。

物質的な豊かさではなく、精神的な豊かさ。ネパールはそれを静かに教えてくれる国です。

まとめ|あなたも“暮らすように旅する”ネパールへ

ネパールのリキシャマン

観光地を巡るだけでは出会えない景色、触れ合えない人、味わえない感情が、“暮らすような旅”にはあります。

ネパールという国は、そういった旅のスタイルを受け入れてくれる懐の深さを持っています。

もし次の旅先を探しているなら。

喧騒を離れ、自分の時間を取り戻す旅に出たいなら。

ネパールを候補に加えてみてください。

あなたの心を、そっといざなう国がここにあります。

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ネパールの学校の少女

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