海外を長くウロウロしてると、必ず直面するのが「髪どうする問題」。
切りたいけど情報ゼロ。言葉も通じない。
そして気がつけば「鬱陶しいロン毛バックパッカー」のできあがり。
駐在さんなら同僚から「ここいいよ」なんて情報をもらえる。
でも放浪型のボクらにはそんな親切な誰かはいない。
だからある日突然、目の前に現れた床屋に飛び込む──これが定番ルートです。
そこがバンコクの床屋だろうと、チェンマイの美容室だろうと一緒。
でもね、入ってみれば昭和にタイムスリップしたような店内。
時には「ハサミ持つの昨日からです」みたいな姉ちゃんに当たって地雷を踏む。
泣きながらトラ刈りにされても、文句は言えない。タイだから(笑)
この記事では、そんな「海外で髪を切る冒険」を、ボクが体験したリアルと共にお届けします。
みんな注意して!タイの床屋ヤバいから!!
長期旅行者の「髪どうする問題」
駐在さんはいいんです。
同僚や知り合いから「この床屋いいよ」「あの美容室が安いよ」と情報が回ってくる。
でもボクらみたいな無計画な海外長期放浪者には、そんな親切なネットワークはない。
必ずどこかで「髪どうする問題」にぶち当たります。
ある日ふと「髪が伸びすぎて鬱陶しいなぁ」と気づく。
でも普段から床屋なんて気にしてないから、「どこにあったっけ?」と探すところからスタートです。
そのまま「切りたい切りたい」と思いながら時は流れ続け……
ある日突然、目の前に現れたバンコクの床屋やチェンマイの美容室に何も考えず飛び込む。
これが定番ルート。
いや、実際はもっとグズグズします。
前を通るたびに「入ろうかな、どうしようかな?」と悩み、結局スルー。
これは誰もが通る道。
様子を伺いながら、たっぷりためらってからドアを開けるわけです(笑)
バンコクの床屋|料金とローカルの雰囲気
意を決して店内に足を踏み込むと──これです。
まるで昭和にタイムスリップしたような床屋。
ポスターが色あせ、椅子は年季が入り、漂う空気は完全にローカル。
ここはあえて写真を白黒にしてみました。雰囲気大事←

昭和感あふれる店内
目の前で髪を切っているのは中学生のボク?と錯覚するほど。
そんな昭和の香りがする床屋です。
この手の床屋なら、まず間違いなし。
ただし言葉はタイ語オンリー。
英語なんて一切通じません(笑)

順番待ちの過ごし方
床屋に入ってビールを頼む人はいません、多分。
ただ座って順番を待つだけでOKです。
新聞や雑誌が必ず置いてあります。
堂々と座り、おもむろに手に取り眺めましょう。
なぁに、どうせ文字なんか読めやしないんです。
仮に読めたとして意味なんか微塵も分かりません。
写真です←
そう!紙面には大小様々な写真が載っているのです。ラッキー!!
ここは慣れてる風の人をよそおい地元の床屋に溶け込みましょう。

散髪スタートの流れ
順番が来ると、おもむろに床屋のオヤジが手招きします。
言われた通りの椅子に座りましょう。
あれなんていうのかな?
テルテルボーズみたいになる首に巻く白いやつ。日本と同じ。
それを巻かれたら準備完了。
おもむろに起立←
外国人は3分間の国家斉唱の後散髪が始まります!
※国歌斉唱はウソ。分かっているとは思いますが一応。
写真はカオサン近くの馴染の床屋。
カオサン通りの最新情報は別記事でまとめています。
カオサン通りは「バックパッカーの聖地」と呼ばれています。でもボクにとっては、ただの近所の騒がしい通り(笑)エスニック雑貨のバイヤーとして30年近く、この通りを見てきました。2025年のカオサン通りは完全復活しています[…]
床屋でのコミュニケーションは?
取りません。
タイのローカル床屋は基本タイ語オンリー。
英語も日本語もまず通じません。
なので、こちらから細かい注文を伝えるのはほぼ不可能。
やることはシンプルで、黙って椅子に座るだけです。
あとは勝手に短くしてくれます。
タイの床屋で失敗しないための注意点
ありません。
なぜなら、100バーツ(約460円)のカットに日本の美容室並みのサービスは無理。
細かいリクエストはNG。
これがタイの床屋の現実です。
タイの床屋に細かい注文はムリです
「何なんだこの記事は!全く参考にならない!!」
はい。ごもっともなご意見ありがとうございます。
では補足としてお伝えします。
日本レベルの仕上がりは期待できない
何をどう伝えようが泣いて頼もうが、日本の床屋や美容室レベルの仕上がりにはなりません。
だってこの店のカットは100バーツ(約460円)ですよ?
そこのアナタ!
この金額で「横は3ミリのバリカン。そしてソフトモヒカン風にカットして・・・」
そんなリクエストが通ると思いますか?
コミュニケーションは不可能
ましてやタイ語が話せないと、コミュニケーションを取ること自体が不可能。
黙って座ってれば良いのです。
勝手に短くしてくれます。
床屋の役割は「髪を短くすること」
ここは床屋です。
髪を切る場所で、育毛や増毛をしてくれる場所ではありません。
冒頭に書いた「髪がずい分伸びて鬱陶しいなぁ」と書いた意味がここにあります。
床屋に来れば、髪の毛は間違いなく短くなる。
「髪がずい分伸びて鬱陶しいなぁ」と言う問題は必ず解決します。
それもたった100バーツ(約460円)で間違いなく解決するのです。
タイの床屋はこう理解すれば安心!
「非常に参考になりました!ありがとうございます!!」
そうでしょうそうでしょう。
そうなるとボクも思ってました。
思い切って海外で髪を切る問題をテーマに記事を書いて良かった!
今確かな手応えを感じています←
海外で髪を切るというのは、中々に勇気のいることですが、どこの国でもこれで良いんです。
髪を切る問題は考え方ひとつ!
床屋という店の役割「髪を切る」と言うことを理解すれば何の心配もありません。
チェンマイの美容室体験|当たり外れと料金相場
これボクなんですけどね。
カッコ良いですね←
癖のあるバーのマスターのちょい役。
真っ先に流れ弾に当たって死んじゃう役とか似合いそうじゃないですか?
初めてのチェンマイ美容室

ここからはチェンマイのお話になります。
前出のイケてる写真を見せながら、初めての美容室の椅子に座ってみたんですよ。
いつも思いつきですから。
飛び込みです。
場所は、チェンマイ市内の旧市街郊外から、少し離れたショッピングモール。
「セントラル・スアンゲーウ」の3階。
美容室が並んでいて、マッサージ屋も多く、1時間150バーツ(約680円)と格安。
……と紹介しておいてなんですが、モールごと潰れたみたいです(笑)
絶望のスタート
さっきのイケてる写真を見せながら、美容室の椅子に座ってるんですけど、絶望しかないのですよ。
なんだろうこの感じ?
鏡に向かってじっと座っていられません。
「無理」という二文字がアタマの中に居座って、どうしようもない感情が湧いてきます。
泣きたい。
ハサミの持ち方とか、バリカンの使い方を知らない人なんですよ。
あり?コレあり?あり得るの?この底の抜けた感じ。
タイ式「地雷美容師」
地雷です。
美容師になって三日目ってところかな?
昨日まで隣のマッサージ屋で働いていた人が、ある日突然ハサミを持って美容室に立っている。
そんなことは日常茶飯事。
時に度肝を抜かれますが、そう言う国なんですタイは。
タイ人は「何も考えない」で始め、「すぐやめる」
全てのハードルが低いから、そこら中素人だらけ。
とりあえず店に立ってハサミを持ってみる訳ですよ。
そんでお客さんが来たら切ってみちゃう訳ですよ。
言ってみれば「お客さんが練習台」
そして「その練習台が今のボク」
トラ刈りを超えて
トラ刈りとどころじゃない。
髪の毛が大変な事になっています。
ヤバくないですか?
地雷踏んじゃったなーと思いながらも何度も何度もイケてる写真を見せます。
「ほらここ。ここ分かる?横のところはバリカンでしょ?」
そう言うところからですよ。
そんで電動バリカンをいそいそと出して来るわけです。
でも、満足にスイッチさえ入れられない状態でございます。
遠い。ゴールが霞んで見えない。
失敗がイヤなら、日本からバリカン持参もアリ。
旅先で思い通りの髪型にできるので、潔癖な人や「絶対に失敗したくない」人には便利。
それでも回るタイ
床屋や美容室に限らず、この手の地雷がそこら中に埋まっているのがタイ。
それでも「マイペンライ(気にしない)」の一言で、何となく回ってしまう。
ボクは、そんな感じが好きでタイに暮らしていますが、今それが我慢出来ません←
ニラニラしながらインスタに流したストーリが残っているのでご覧下さい。

チェンマイの美容室で大混乱!散髪途中で逃亡
絶望のカット
何をどうやっても絶望的に進まない「髪を切る」という作業。
ハサミとバリカンが使えないのになぜ店に立つ?
そう考えている内に、ニラニラが頂点に達しました。
脱出の瞬間
ネコ刈りだかトラ刈りだかもう何がなんだか分からない状態。
テルテル坊主みたいな装備をバリバリバリバリッ!と脱ぎ捨てて制止を振り切り飛び出していました。
危険行為は自己責任
海外でこの手の行動は悪い結果しか招きません。
各位ご留意の程お願い申し上げます。
すっげー止められたしね。
お金払ってないから←
「払うかァーボケェ!」って心の中で叫びながら、プンスカ退散しました(笑)
隣の美容室へ
美容室が何件も並んでいる場所なんです。
だから髪の毛を撒き散らしながら、隣の美容室へ転がるように逃げ込みました。
逃げ込んだ先で出会ったベテラン美容師
三拍子そろったオヤジ登場
そこで現れたのが写真のオヤジですよ。
鋭い眼光に白いユニフォーム!そしてハゲ!!
見事に三拍子が揃っています。
もうね、その姿をひと目見ただけで間違いなし!と踏みましたねボクは。
ハサミの音に安心
例のイケてる写真にチラリと目を通し軽くうなずいたオヤジ。
直後に響き渡ったのは、あの懐かしいリズム感あるハサミの音。
任せて安心。睨んだ通り。
ベテランの風格は伊達じゃなく、流石のハサミ裁きです。
いやいやいやいや。それが普通でした(笑)
シャンプー付きの仕上がり
10分程度でしょうか?さっぱり。
仕上がりシャンプーのサービス付き。
シャンプー台を見て、一瞬ギョッとしましたが良いんです。
これで良いんです。ここはタイですから。
髪をしっかり乾かしたい人は、日本から旅行用ドライヤーを持参するのが安心。

謎すぎる料金体系
料金は1回目が100バーツ(約460円)
2回目が200バーツ(約920円)
果たしてどちらが正しい料金なのか?
現在バンコクに居て、その後は行っていないので分かりません。
「3回目で正規料金が分かるかな」と思っていましたが──いや無理でした。
モールごと潰れてたんだった(笑)
長期旅行では髪だけでなく電源問題もつきもの。
ドライヤーやバリカンなど電気製品を安心して使うなら、海外対応の変換プラグは必須です。
まとめ|タイの床屋・美容室の注意点
タイで髪を切る問題について、ここまで書いてきました。
アナタが初めてローカルの床屋や美容室に足を踏み入れた際には、地雷が埋まっているかも知れないということを十分承知の上で向かって下さい。
大体は細かいところに目をつぶれば大丈夫。
でも万が一、地雷を踏むと大事故。
今回のボクが良い例。
恥を忍んで今後の長期海外浮浪者向けに──いや違うな
長期海外旅行者向けて丸一日書けて書きました。
旅人である皆さんの参考になれば幸いです。
最終結論はこの3択!
・失敗を避けたいなら → 日本人経営の美容室(高いけど安心)
・冒険したいなら → ローカル床屋(地雷もあるけどネタになる)
・悩んだら → ボーズ!(速い・安い・快適)
結局のところ──髪なんてまた伸びます。
失敗しても「旅のネタがひとつ増えた」と思えば安いもんです。
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