「インド旅行=危険」と思われがちですが、それって本当でしょうか?
20年以上インドを旅し、数々のトラブルも経験してきたボクが断言します。
インドは確かにクセが強く、旅の難易度はアジア随一。
しかし、基本の注意点さえ押さえれば怖くありません。
本記事ではインドで実際に起こりうるトラブルの実例と、それを避けるための具体的な対策を 5つの注意点 に絞って紹介します。
「インド旅行はやめたほうがいい?」と悩んでいる方も、この5つを知れば安心です。
インド旅行を安全に、そして心から楽しむためのリアルな情報を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
インド旅行は本当に危険?外務省データと実体験から解説

外務省の危険度レベルを確認する
インドは本当に危険な国なのでしょうか?
ボクが20年以上インドへ仕入れ旅を続けた経験から、先に結論を伝えます。
「インドは危険な国ではない」 です。
ただし、正しく情報を知り、注意点を押さえることが前提になります。
まず基本として、外務省の海外安全情報ページを確認しましょう。
外務省によるとインド全土の危険度は、レベル1(十分注意)です。
カシミールなど一部地域の注意点
つまりインドと一括りにせず、旅のルートごとに安全度を調べることが大切です。
実際に旅を計画する際は、外務省のサイトで最新情報を必ず確認してください。
インドは現在も一部地域で不安定な状況を抱えています。
「戦時下である」という現実を忘れず、常に最新情報を持って行動しましょう。
1.インド旅行で必須の海外旅行保険|入院体験から学んだ重要性

ボクがインドで入院した体験談
数年前デリーで体が動かなくなり、食事もとれず4日間入院。
請求額はなんと26万円。
病院の環境はカオスで、体も心もボロボロになりました。
海外旅行保険でカバーできること
この時に助けてくれたのが 海外旅行傷害保険 です。
・キャッシュレスで治療費を支払わずに済む
・電話一本で通訳付きの現地スタッフが宿まで来てくれる
・提携病院まで連れて行ってもらえる
お金の問題だけでなく、日本語でサポートが受けられる安心感が最大のメリットです。
クレカ付帯保険では足りない理由
「クレジットカード付帯の保険で十分」と思う方もいるでしょう。
しかし、実際に利用してみるとサポート範囲が限定的です。
付帯保険だけでは、いざという時に十分な補償を受けられない可能性が高いのです。
インド旅行のように病気や事故のリスクが高い国では、必ず専用の海外旅行保険に加入してください。
まとめ:保険加入は最低条件
インド旅行は決して危険な国ではありません。
しかし 狂犬病・食あたり・交通事故 など、日本よりリスクは高いのが現実です。
だからこそ「海外旅行保険に加入すること」はインド旅行の最低条件です。
インドで入院しました。中々ない経験です。この記事ではその時の入院の様子と海外旅行保険の重要性を書きました。「インドの病院はやはりインドの病院」でしがありませんでした。万が一これを読んでいるアナタがインドで入院する羽目になった場合この記事[…]
2.インド旅行の食事は要注意!水・氷・路上フードに潜む危険

路上の屋台フードは避けるべき
インドは日本に比べると衛生環境が圧倒的に劣ります。
旅行初心者がまず避けるべきなのは「路上で売られている食べ物」です。
どんなに美味しそうに見えても、口に入れた途端に体調を崩す危険があります。
特に初めてインドに行く人は、必ず屋根と壁のある飲食店で食事をしましょう。
水・氷・生野菜に潜むリスク
インド旅行で一番気をつけるべきは 水 です。
・水道水は絶対に飲まない
・歯磨きやうがいにもミネラルウォーターを使用
・レストランの生野菜は避ける(洗浄に使われた水が危険)
・飲み物の氷は要注意(どんな水で作られたか不明)
これらはお腹を壊す大きな原因になります。
火が通った食事を選ぶのが基本
インド旅行を快適に過ごすコツは、必ず火が通った料理を選ぶこと。
焼く・煮る・揚げる、といった調理方法ならリスクを大幅に下げられます。
体調を崩した瞬間に、旅行が「インド観光」から「トイレとの格闘」になる場合も。
それを防ぐためにも、食べ物・飲み物には最大限の注意を払うことが大切です。
3.インド旅行で遭遇する詐欺の手口と正しい対処法

日本語で話しかけてくるインド人は要注意
インドでは「コンニチハ!」と日本語で話しかけてくる人が多いです。
もちろん好奇心から声をかける親日家もいますが、初心者旅行者にとっては危険な出会いになるケースが多々あります。
「親しげに声をかけてくる人=詐欺師の可能性が高い」と考えて行動しましょう。
ニューデリー駅で多発する列車チケット詐欺

インドを旅するなら一度は体験したい列車移動。
しかし、ニューデリー駅は詐欺師の温床です。
・駅員を装った男に「その列車は運休」とウソを言われる
・別の場所へ連れていかれ、高額な偽チケットを売りつけられる
このようなケースが多発しています。
実際の正規カウンターはガラスで仕切られています。
横に椅子だけのカウンターは詐欺と見抜けるはずですが、現地では緊張と焦りで引っかかる人が後を絶ちません。
詐欺に遭わないための行動ポイント
・見知らぬ人に話しかけられても立ち止まらない
・完全に無視して、足早にその場を離れる
・「やり込めてやろう」と思って反論しない(危険を招く)
・疑問があれば必ず正規カウンターや公式案内所で確認する
インドは「押しの強さ」と「数人で連携する手口」によって、冷静な判断力が鈍らされがちです。
外国人旅行者は常にアウェイであることを忘れず、慎重に行動してください。
4.インドの街の動物は要注意!狂犬病やケガのリスク

インドの街でよく見かける動物たち
インドの街には、笑ってしまうほど多くの動物がいます。
・野良牛(神様の乗り物なのに八百屋の野菜を食べて棒で追われている)
・野良犬
・サル
・ヤギ
・ニワトリ
・リス
日本では動物園でしか見ないような動物が、インドでは日常風景です。
狂犬病など命に関わるリスク
かわいいからといって、つい手を伸ばすのは絶対にNG。
インドでは狂犬病のリスクが非常に高く、発症すればほぼ100%死に至ります。
サルもすばしっこく、予想外の行動で人を引っかいたり噛んだりします。
もし噛まれたり引っかかれた時の対処法
万が一動物に噛まれたり、爪で傷を負った場合はすぐに病院へ直行してください。
ワクチン接種を含め、速やかな対応が命を守る唯一の手段です。
インド旅行では「動物は触らない」が大前提。
写真を撮るだけにして、安全を優先しましょう。
5.インド旅行で物乞いに遭遇した時の正しい向き合い方

インドの物乞いはビジネス化している
インド旅行では、空港を出た瞬間から物乞いに出会います。
赤信号でタクシーが止まると、片目を失った男性や、痩せた赤ん坊を抱く女性が窓を叩いてきます。
しかし忘れてはいけないのは、物乞いはビジネスとして成り立っているという現実です。
彼らが受け取ったお金は、胴元に吸い上げられるケースがほとんどです。
無視するか、少額を渡すかの判断 (h3)
ではどう対応すれば良いのか?
答えは「どちらでも構わない」です。
・まったく無視する
・状況によって少額を渡す
どちらを選んでも正解はなく、常に試されているのは自分自身の心のあり方です。
ボク流「食べ物を渡す」対応方法
ボクは基本的にお金を渡さず、食べ物を渡すようにしています。
そうすれば確実に物乞い本人の口に入るからです。
ただしこれは時間に余裕がある時だけ。
仕入れ旅の途中では、全ての物乞いに対応することはできません。
バクシーシの本来の意味とは?

インドでよく耳にする「バクシーシ」は「お恵み」と訳されがちです。
しかし正確には「喜捨」という意味。
持っている者が、持たない者に施しを与える。喜んで捨てることで徳を積む。
そんなニュアンスがあります。
ボクは仕入れの最終日、インドに感謝の気持ちを込めて小銭をバクシーシすることがあります。
それもまた、自分なりのインドとの向き合い方です。
インド旅行はやめたほうがいい?心構えと快適に旅するコツ
インド旅行を快適にするための心の余裕
「インド旅行はやめたほうがいいのか?」
そう不安に思う人も多いでしょう。
結論から言えば、やめる必要はありません。
ただし大切なのは、トラブルを受け流せる心の余裕です。
毎日起きる小さなハプニングを「ここはインドだから仕方ない」と笑えるかどうか。
これが旅を楽しめるかどうかの分かれ目になります。
スケジュールに余裕を持つ重要性
インド旅行を快適にする最大のコツは余裕を持った旅程です。
・列車は遅れるもの
・道路は渋滞するもの
・予定通りに進まないのが当たり前
そう考えてスケジュールを組めば、焦りや不安も少なくなります。
心のゆとりがあれば、人懐っこいインド人との出会いも楽しめるようになり、旅の充実度が何倍にも膨らみます。
インド旅行に挑戦したい方へ|魅力と呼ばれる理由

インドは危険ではなく魅力的な国
インドはエネルギッシュでエキサイティングな国です。
「危険だからやめたほうがいい」と言われることも多いですが、実際には魅力と学びにあふれた場所なのです。
インドに「呼ばれる」とはどういうことか
「インドは行くところではなく、呼ばれて行く場所」
よく耳にするこの言葉は、長年旅をしてきたボクにも深く響きます。
行きたいと思った時が、インドに呼ばれている時。
その瞬間こそ、あなたがインドと出会うベストタイミングです。
地球の歩き方に記された名文
インドの旅を語る上で欠かせないのが、ガイドブック『地球の歩き方』に記された名文です。
インド。それは人間の森。木に触れないで森を抜けることができないように、人に出会わずインドを旅することはできない。
深い森を歩く人が、木々のざわめきや小鳥の語らいを心楽しく受け止めれば、幸せな1日を過ごせる。
だが毒蛇に出会うことばかり恐れて歩けば、その不安が蛇を呼び寄せ、まさに恐れていた結果を招くことになる。
この言葉が示すのは、インドをどう感じるかは自分の心次第ということ。
天国と見るか、地獄と見るか、それはあなたの旅の姿勢によって変わります。
まとめ
インドは決して危険な国ではありません。
正しい知識と注意点を知り、心に余裕を持つことで、インド旅行は驚きと感動に満ちた体験になります。
さあ、バックパックを背負って旅立ちましょう。
インドはいつだって、あなたを受け入れてくれる場所です。
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