インドを旅すると、あちこちのバザールでカラフルな雑貨に出会えます。
インドを目指す前に目を通してみてください。
先日、半年間にわたるインド旅行を終え、バンコクへ戻ってきました。エスニック雑貨のバイヤーとして20年以上インドと関わってきましたが、これほど長期の滞在は初めてです。この記事では、インド旅行に本当に必要な持ち物リストと、現地で調達でき[…]
インド雑貨・お土産の魅力|カラフルなハンドクラフト

インドの雑貨には、不思議とどこか人の温もりを感じる独特の魅力があります。
鮮やかな色づかいや大胆な柄、そして細やかな手仕事が重なって生まれる表情は、量産品では出せない味わい。
インド各地のバザールを歩いていると、布製品や金属細工、ビーズワークなど、地域ごとに異なる技法がを見ることができます。
どれも職人が丁寧に作り上げたもので、暮らしに取り入れるだけで気分が明るくなるようなアイテムばかりです。
色彩の美しさと手仕事の温かみ
細かな手彫りを施した金属細工や、天然染料で染められた布、ひと針ずつ刺していく刺繍。
インドの雑貨には作り手のこだわりが詰まっています。
微妙な色ムラやわずかな歪みも、手仕事ならではの魅力として楽しめるポイントです。
実用性と長く愛用できる魅力
見た目の華やかさだけでなく、使い勝手が良いのもインド雑貨の特徴です。
インド綿のストールは軽くて肌触りが良く、暑い季節にぴったり。
ステンレスのお弁当箱は見た目もかわいく、日常使いしたくなるアイテムです。
地域ごとに異なる伝統工芸の違い
インドは州ごとに文化やハンドクラフト雑貨が大きく異なります。
ラジャスタン州のブロックプリント、ベンガル地方のカンタ刺繍。
グジャラートのミラーワークや南インドのアーユルヴェーダ製品など。
訪れた土地によって全く違う個性と出会えるのがインド雑貨の魅力。
旅の思い出として「その土地ならではのハンドクラフトを持ち帰る楽しさ」もインド雑貨の醍醐味のひとつです。
インドの雑貨バザール|都市ごとのおすすめスポット
インドには、各地で個性豊かなバザールが点在しています。
ここでは実際ボクもバイヤーとして仕入れで使う、インドのバザールを紹介します。
1.メインバザール/デリー
世界中からバックパッカーが集まる賑やかな通り。
お土産物屋やレストランが並ぶ安宿街なので、様々な雑貨系のお土産が購入できます。
2.ジャイプール/ハワー・マハル周辺
ジャイプールの有名なな観光スポット「ハワー・マハル(風の宮殿)」周辺もショッピンググスポット。
この地方で有名なテキスタイル「ブロックプリント」のアイテムを是非手に入れてください。
3.プシュカル
ヒンドゥー教の生地としても有名んプシュカルは、旅人の間で「雑貨天国」と呼ばれています。
雑貨好きの方はぜひ一度訪れて見てください。
インドお土産で失敗しない!プロバイヤー直伝の見極め方

インド旅行でお土産選びに迷ったときは、ちょっとしたコツを知っておくと安心です。
見た目の華やかさだけでなく、使いやすさや持ち帰りやすさも十分考慮する必要があります。
いざお土産を渡す段階になって「しまった!」ということがないように注意しましょう。
使う人のことを考えて選ぶ
誰かに渡す場合は、相手の好みや生活スタイルを思い浮かべながらインドでお土産を選びましょう。
派手な色や大胆な柄が苦手な人には、控えめな色合いの布製品や小物を。
逆に、冒険心のある友人なら、カラフルでインドらしいデザインを選ぶと喜ばれます。
持ち帰りやすさもチェック
インドの雑貨は軽いものから重いものまでさまざま。
旅の荷物を考えると、布製品やアクセサリー、軽い陶器などは比較的持ち帰りやすくおすすめです。
割れ物やかさばるアイテムは、梱包方法や配送サービスを事前に確認しておくと安心です。
本物の手仕事かどうかを確認
市場やお店で購入する場合、手仕事のクオリティを見極めるのも大事です。
刺繍の縫い目や布の染めムラ、金属細工の細かさなどをチェックしましょう。
値段だけで判断せず、丁寧に作られたものを選ぶことで、長く愛用できるお土産になります。
インドお土産おすすめ10選|雑貨バイヤーが厳選した人気アイテム

28年インド各地を歩き続けたプロバイヤーが厳選!
アイテムから知る人ぞ知る工芸品まで、旅行者におすすめしたいインドのお土産を10点ピックアップしました。
1. ブロックプリントの布製品
ラジャスタン州を代表する伝統工芸ブロックプリント。
手彫りの木版で一点ずつ押された柄は、機械では出せない温かみがあります。
近年はシルクスクリーンの大量生産品も多いため要注意。
信頼できるお店で購入が安心です。
「インド綿」や「エスニック生地」として親しまれているブロックプリント。素朴で温かみのある布が、どのようにインドの工房で染められているかご存じですか?これはインド・ラジャスタン地方で、今も職人が一枚ずつ手作業で仕上げる伝統[…]
2. カンタ刺繍の布小物
ベンガル地方で生まれたカンタ刺繍は、素朴で温かみのある一針一針が魅力。
ポーチやタペストリーなどに使われています。
わずかな歪みや不揃いなステッチは“欠点”ではなく、手仕事の味わいとして楽しみましょう。
日常使いにぴったりの雑貨です。
3. ハンドペイントの木製雑貨
象やラクダなどのモチーフが描かれた木製雑貨は、インドらしい鮮やかさが魅力。
特にジュエリーボックスや小物入れは人気があります。
職人の筆跡が感じられる一点物の温もりを楽しめるアイテムです。
小物入れやインテリアに取り入れるだけで、部屋がインド風に。
4. 銅や真鍮の食器・ガネーシャなどの仏具
インドの家庭や寺院で古くから使われてきた銅や真鍮。
殺菌作用や耐久性に優れる素材として知られ、使うほどに味わいが深まります。
ガネーシャ像や祈りの道具、普段使いのコップまで幅広く揃います。
長く使うほど風合いが増し、手に馴染むインドの伝統品。
5. インド刺繍リボン
インドはファブリック天国としても有名です。
他の国では手に入らないインド刺繍リボンもローカルプライス。
現地で手に入れたいマストアイテムで、手芸好きのお友達には最高のインド土産となります。
6. チャイグラス&ホルダー
街角の屋台で親しまれるチャイグラス。
素朴でレトロな雰囲気があり、インテリア小物としても人気です。
まとめ買いすれば友人へのお土産にも便利。
日本では手に入りにくいので、見つけたらぜひ持ち帰りたいアイテムです。
7. スパイスセット
カレーやチャイを自宅で再現できる本場のスパイス。
少量ずつ試せるセットなら、自分好みの味を探す楽しみもあります。
スパイスマーケットでは好みに合わせたブレンドを作ってもらえることも。
カレーやチャイを自宅で手軽に再現できる嬉しいセットです。
8. アーユルヴェーダ石鹸やオイル
インド伝統医療に基づいた自然派コスメ。
ニームやサンダルウッドを使った石鹸は香りも良く、お土産に喜ばれます。
オイルはマッサージやアロマとして使え、自分用にもおすすめ。
香り豊かでナチュラル、ギフトにも喜ばれるアイテムです。
9. ビンディなどインドのアクセサリー
額を彩るビンディは軽くてかさばらず、デザインも豊富。
また、バングルやネックレスなどのインドのアクセサリーは、独自のデザインで魅力的。
ファッション好きな友人へのプレゼントに喜ばれるお土産です。
手軽にインド気分を楽しめるプチプライスの定番。
10. ミラーワーク&刺繍のバッグ
ラジャスタンやグジャラート地方で作られるミラーワーク。
小さな鏡とカラフルな刺繍が組み合わさったバッグは、インド雑貨ならではの存在感です。
一点ごとに表情が違うハンドメイド品は、普段のコーディネートのアクセントとしても活躍します。
インドの刺繍バッグについては下記の記事をどうぞ。
エスニックファッションを愛する人にとって、インド刺繍バッグは欠かせないアイテムのひとつです。色鮮やかな糸で描かれる繊細な刺繍や、光を反射してきらめくミラーワークは、持つだけでコーディネートに華やかさをプラス。カシミール刺繍やラジャスタン[…]
インドでの値切り交渉術|プロ直伝のコツとNGワード

インドのバザールでは値段交渉が日常茶飯事。
値切りも含めて「買い物の楽しみのひとつ」と考えると、ぐっとハードルが下がります。
28年間インドで雑貨を仕入れてきた経験から、初心者でもスムーズに交渉できるポイントをまとめました。
値段交渉は“会話”を楽しむもの
インドの商人は話し好き。
交渉は単なる駆け引きではなく、ちょっとしたおしゃべりの延長です。
「Where are you from?(どこから来たの?)」と聞かれたら、笑顔で答えて会話を楽しんでみましょう。
相手に好印象を与えるだけで、値段がぐっと下がることもあります。
最初の提示額は“スタート地点”
観光客とわかると、最初は倍近い価格を提示されるのが普通です。
最初の値段はあくまで出発点と割り切りましょう。
目安としては、提示額の50〜60%から交渉を始めるのがおすすめです。
絶対に避けたいNGワード
「高すぎる!」「観光客だからふっかけてるだろ?」のような強い言葉は厳禁。
インドではプライドを大事にする文化があるため、店主の気分を損ねると交渉が一気に決裂することがあります。
代わりに「もう少し安くなると助かるな」「予算オーバーなんだ」と、柔らかく伝えるのがコツです。
値下げ成功のタイミングを狙う
交渉を有利に進めるには《タイミング》が大切です。
・複数の商品をまとめて買うとき
・午前中(最初の客を大事にする習慣があります)
・閉店前(売り切りたい心理が働く時間帯)
この3つのタイミングは、値下げが通りやすいチャンスです。
実践例・会話フレーズ集
値段交渉は、ちょっとした会話キャッチボールが大事。
初心者でも使いやすいフレーズをいくつかご紹介します。
・「Can you give me a better price?(もう少し安くなりますか?)」
・「If I buy 2 pieces, can you more discount?(もし2つ買たら値段下げてくれる?)」
・「Morning special price?(午前中の特別価格はありますか?)」
実際ボクもインドのバザールで仕入れをする際は、2番目の言い回しをよく使って値切ります。
複数個購入する際は、ぜひ使ってみてください。
笑顔で、少し冗談を交えながら話すと、商人も楽しんで交渉してくれます。
値切りは決して相手を攻めるものではなく、あくまで会話の一部。
ちょっとした心遣いやタイミング次第で、同じ商品でも驚くほどお得に買えるのがインドのバザールの魅力です。
インドお土産で失敗しない!買い物前に知っておきたい注意点

インドでのお土産探しはワクワクします。
しかしハンドクラフト製品が故の注意点もあります。
ここでは、28年間インドで仕入れを続けてきた経験から、初心者でも安心して買い物できるポイントをまとめました。
1. 質のバラつきに注意
インドの雑貨は手作りが多いため、どうしても個体差があります。
・縫製が甘いもの
・塗装にムラがあるもの
・破損しているもの
こうしたものも見かけるので、購入前には必ず自分の目で状態をチェックしましょう。
2. 値段=品質とは限らない
「高いものは良い品」と思いがちですが、インドでは必ずしもそうではありません。
観光客向けに値段だけ高く設定された商品もありますし、逆に安くても丁寧に作られた掘り出し物も。
ポイントは価格ではなく、素材・作り・仕上げを見極めることが大切です。
3. ブランド名や原産国表示に注意
バザールには有名ブランド風のロゴや“Made in India”表示の商品も並んでいますが、コピー品や輸入品も混じっています。
本物のインドらしい雑貨を手に入れたいなら、職人の手仕事によるハンドクラフト品を選ぶこちょをおすすめです
。
4. クレジットカード使用の際は要確認
「カード対応」と書かれていても、通信不良や端末トラブルで使えないことも珍しくありません。
インドの小さな店舗や市場では現金が主流なので、カード払い希望の場合は事前に必ず確認しましょう。
5. 壊れ物の持ち帰りに注意
市場での包装は新聞紙や簡易袋が中心。
陶器やガラスなど壊れやすいものは、自分でしっかり梱包するのが安心です。
衣類やタオルで包み直すなど、パッキングには注意してください。
また、小さくて軽い壊れ物は、飛行機の機内持ち込みもありです。
まとめ|インドお土産は思い出を持ち帰る旅の宝物

インドは、雑貨好きにとってまさに宝の山。
色彩豊かでユニークなアイテムがバザールにあふれ、見ているだけでも心が踊ります。
28年のキャリアを持つプロの雑貨バイヤーとして断言できます。
インドには日本では出会えない「モノ」と「物語」があるということです。
とはいえ、インドならではの買い物文化や商習慣に戸惑うことも少なくありません。
だからこそ、今回ご紹介したようなおすすめアイテムや買い物のコツを押さえておくことで、御土産選びの楽しさは何倍にも広がります。
旅先で選んだ雑貨は、ただのモノではなく、その土地の空気や人とのやり取り、体験を映す“記憶”そのものです。
インドを訪れる際は、ぜひあなただけのとっておきの一品を見つけて、旅の余韻とともに日本へ持ち帰ってください。
そして選び抜いたお土産にどんなストーリーがあるのか?
インドの物語を添えて、大切な誰かに手渡して上げてください。
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