インドに行く前に知りたい!衛生観念ゼロのカオスな食事情

インドってもしかして3食カレーなの?

そんな質問をたまにいただきます。

3食?冗談じゃない!インドは入院してもカレーです。

ボクは実際2度、インドで入院しているので参考まで。

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インドの病院食として出されたカレー

この記事はインドに行こうか行くまいか?

悩めるあなたの背中を押す記事です。

インドの食事場や実際の衛生環境を知りたい方は必見。

雑貨バイヤーとして30年近くインドに通うボクがインドのリアルをレポートします。

 

食生活が辛いインド

インドのタリーセット

 

インドの旅のハードルを上げている一番の原因は衛生環境の心配でしょう。

なんかヤバそうじゃない?

食べ物とか平気?

お腹壊さない?

心配しなくて大丈夫!それ全部当たってますから!!

流石ボクの読者!分かってるぅ!!

なんかヤバそうじゃない?

ヤバいなんてもんじゃないです。

実際空港に降りて街に出ると一気にカオス。

嗚呼。来るんじゃなかった。

そう思っても手遅れ。

もう楽しむしか無いのです。

食べ物とか兵器(平気)?

兵器?誤変換だけど気に入ったのでこのまま使います(笑)

正に「兵器」と呼んでも差し支えないレベルのトラップが、そこら中に仕掛けてあるので平気じゃないです。

マーブル模様の洒落たテーブルだなぁと思って座ったら模様は全部ハエ。

そのテーブルを拭いたボロ布で食器を拭く、なんて日常茶飯事。

初日から大当たりを引いて三日三晩トイレに篭って苦しんだ挙げ句、旅程をこなせずそのまま日本へ帰国なんて話も聞きます。

平気じゃないです。

インドの食事は、正に「旅人を狙う兵器」なのです。

お腹壊さない?

壊します。崩壊します。

お腹だけじゃなくあなた自身が音を立てて崩れ落ちるのです。

そう思っておけば安心(なにが)

ボクら雑貨バイヤーが呼んでいる病気のひとつに「デリー病」と言うのがありましてん。

症状は、発熱・下痢・めまい・耳なりなど多岐に渡ります。

真空パックの無菌室みたいな日本から、いきなり雑菌だらけのインドに全身を蝕まれる訳です。

ガタガタと回る天井の落ちてきそうなファンを眺めながら「ここで死んでしまうかもしれない」

そう思い泣いた旅行者は星の数ほどいます(多分)

死んだらダメ。あなたのインドの旅は続くのです。

インドはカレーが食えるうちに行け!

インドのベジタリーセット

ボクはもっぱらのりたまです←(持っていった方がいい。絶対)

さて。ここまで書いた通りインドの衛生環境は最悪です。

そして胃腸に厳しい油とスパイスまみれ。

これが朝昼晩と容赦なくあなたに襲いかかります。

朝から揚げパンとカレーなんて当たり前。

ボクは、インド人と一緒に旅をしたこともあります。

やっぱり朝飯はこれよ!

なんつって髭面をくちゃくちゃにして頬張るわけですが、見ているだけでお腹いっぱい。

ら。ららら。ラッシーを一杯もらおうかな。

三度の飯よりカレーが好きだ?

先ずは、朝から晩まで一週間食べ続けてから言ってもらおうか。

さーインドに来てみやがれ!

インドを旅するには健康が大事って話

ガンジス川で喪に服す男達

インドに限ったことではないですがインドは特に。

食に関する「歯」「胃腸」が強靭じゃないと旅は無理っす。

「ぇーちょっと胃腸が弱いから心配」

なぁに。心配は要りません。

当たりを引いて二、三日寝込めば免疫はワンランクアップ。

忘れた頃にまた倒れたらツーランクアップ。

そんなもんです。インドの旅は。

ポイントはそのぐらいの気構えがあなた自身にあるかどうか。

インドに行くか?行かないか?

いま一歩踏み出せず躊躇している方は恐らくここで分かれ道。

インドを旅する気構えを知りたい人は読んでね。

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インド旅行中のニューデリー駅構内

インド料理をもう一歩深掘り

北インド・南インド・ストリートフード、それぞれに特徴があり旅行者の体験も変わります。

地域・スタイル主食料理の特徴旅行者へのおすすめ度
北インド小麦(ナン・チャパティ)濃厚・油多め・乳製品豊富こってり好きに◎、ただし胃腸に負担
南インド米(ドーサ・イドゥリ)軽め・酸味あり・スープ状カレー体調不安な旅行者に最適
ストリートフード軽食系(サモサ・パニプリなど)安価で楽しいが衛生リスク大行列店・加熱料理に絞れば◎

旅の基本として、初心者は路上の食べ物はNG。

屋根と壁のあるところで食べましょう。

旅行者が食べやすいインド料理10選

インドの軽食パニプリ

インドの料理は地域や店によって当たり外れが大きいです。

その中でも旅行者が比較的安心して食べられる料理を厳選しました。

ここではボクが実際に食べ歩き、体調を崩さず楽しめた「10の定番メニュー」を紹介します。

・サモサ:三角の揚げパイ。揚げたては旨いが作り置きはNG。

・パコラ:野菜の衣揚げ。油が新しい店で少量がおすすめ。

・チャイ:煮出すので比較的安全。甘さは調整可能。

・ターリー:複数のカレー定食。清潔な食堂を選ぶ。

・ビリヤニ:炊き込みご飯。専門店の炊きたてが理想。

・チャパティ/ナン:胃に合わせて軽いチャパティか、重めのナンを選択。

・ドーサ:発酵クレープ。軽くて胃に優しい。

・グラブジャムン:粉乳団子スイーツ。歯が折れるほど甘いです。

・クルフィ:練乳系アイス。衛生的な店で。

・ラッシー:ヨーグルトドリンク。氷なし・封付きストロー希望で。

ボクがインド滞在中に食べるおすすめ料理などを紹介した記事です。

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インドのベジタリーセット

街角で出会う食のカオス

インドのメインバザールと牛

インドを歩いていると、そこかしこで食のカオスに遭遇します。

バラナシの路地で飲んだチャイは、熱々を素焼きの土カップで渡されました。

飲み終えると、そのまま地面に叩きつけて割るのが風習。

最初は「え、これゴミじゃないの?」と衝撃を受けましたが、土に戻すリサイクルの形だと知ってまた驚き。

文化が違うと行動も違う。

インドはそう教えてくれます。

メインバザールでは立ち食いパニプリをよく食べます。

路上の屋台なのでおすすめはしませんが、数少ないボクの好きなインド料理です。

これもまたインドの味。

潔癖症にはハードモードですが、慣れれば「当たる時はどうしたって当たる」と思えてくるのだから恐ろしい。

激甘スイーツの世界

インドはカレーだけじゃありません。

ジャレビグラブジャムンに代表される「激甘スイーツ天国」でもあるのです。

ジャレビは油で揚げた渦巻きをシロップにドボン。

一口食べれば砂糖と油が胃に直撃します。

ボクは一度、調子に乗って3個食べ、胃もたれ地獄へ自ら堕ちました。

隣のインド人は20個食べてゲラゲラ笑っている。

あれはもう人種の違いだと思う。

グラブジャムンは粉乳の団子を揚げてシロップに浸したもの。

温かいとふわっと香りが立ち、ついもうひとつ手が伸びる。

ボクは冷たいままウィスキーのアテにして食べるのが好きです。

そして忘れてはならないのがラッシー

ヨーグルトドリンクで爽やか…と思いきや、店によっては砂糖をドバドバ投入。

一口で血糖値が急上昇するのを感じます。

氷はNG、ストローは封付き新品を希望。

そんな細かいオーダーができるようになると、あなたも立派なインド上級者です。

列車と食事の相性

ニューデリー駅

インド鉄道に乗ると、強制的に「食と旅」がセットになります。

朝から配られるのはやっぱりカレー弁当。

窓の外に牛、車内にカレーの匂い、そして揺れる車両。

三拍子揃って食欲は半減。

でも腹は減るので、仕方なく食べては下痢、また食べては下痢。

列車旅は胃腸との戦いだと悟りました。

一度だけ、隣の席のおじさんが「これを食え」と手作りのプーリーをくれたことがあります。

油紙に包まれたそれは温かく、香りも良い。

勇気を出してかじったら、今度は拍子抜けするほど美味しかった。

「インドの食はカオスだけど、人の温かさもセット」

そう感じたのは、このときが初めてでした。

地方ごとの食文化の違い

インドの通り

ベンガル地方|魚と米の国

ガンジス川流域のベンガルは魚料理が豊富。

マスタードオイルのフィッシュカレーは米と好相性で、日本人旅行者に優しい。

ゴア地方|ポルトガルの記憶を宿す味

ゴアはかつてのポルトガル領。

ココナッツミルクと酸味を効かせたシーフードカレーが名物。

パンや豚肉も食べられる貴重な土地。

パンジャブ地方|乳脂肪と香りの重厚さ

パンジャブは酪農が盛ん。

バターチキンやダルマッカニは絶品だが重い。

旅行中は昼に少量がコツ。

日本とインドの食文化の違い

インドで出会った物乞いの老婆の眼力

水の安全性

日本:蛇口から飲める。

インド:水道水は厳禁。ペットボトル必須。

食のリズム

日本:朝昼晩をバランスよく。

インド:朝から揚げパン+カレーも普通。夜は遅めにしっかり。

スパイスの役割

日本:香りづけや味付け。

インド:殺菌・保存・薬効。スパイスは知恵そのもの。

まとめ|インド食を楽しむ心構え

インドのオートリキシャ

・インドはほぼ3食カレー。ただし地域差あり。

・衛生リスクは高いが、加熱料理と回転の早い店を選べば楽しめる。

・体調を崩しても慌てず休む。

・日本食を少し持参すれば安心感が違う。

・怖がりすぎず、無理もしない。これがインドと長く付き合うコツ。

よくある質問(FAQ)

 

インドは本当に3食カレーですか?
ほぼYESです。地域差はありますが、北はチョーレー・プーリー、南は米とサンバル。病院食もカレーです。
屋台はすべて危険ですか?
すべてが危険ではありません。混雑して回転が早く、加熱調理が徹底されている店に絞ればリスクは大幅に下がります。
インド旅行で食中毒を防ぐには?
水と氷を避け、加熱料理を選び、混雑店を狙うのが基本。常備薬と経口補水も忘れずに。
インドの水道水は本当に危険?
はい。旅行者の体には合わず、腹痛や下痢の原因に。必ず封が開いていないペットボトルを利用してください。
ベジタリアンでも大丈夫?
大丈夫です。インドは菜食文化が強く、ベジターリーや南インド料理など豊富に選べます。
子連れでインド料理は食べられる?
可能ですがおすすめしません。お子さんとの食事は最大限衛生面に気を使うこと。

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