アジアを自由に飛び回るエスニック雑貨屋の面白仕入れ旅日記!

チェンマイのアパートの電気が止まる!インチキ雑貨屋大ピンチ

あれ?

あれれ?

電気が点かない。

おかしいな。

しょうがねぇボロアパートだなぁとため息をつきながらとりあえずトイレに入り用をたしていたのですが問題はボロいアパートのトイレでは無くてボクでした(笑)

溜まっていた電気代

タイの電気代の請求書

チェンマイのアパートに戻ってきたのは半年ぶり。

その際に大家さんに言われた一言を薄暗いトイレの中で思い出しました。

「電気代が溜まっているから払っておきなさいよ」

もしかして!

ハッと我に返り慌ててトイレから飛び出してあちこちの電気のスイッチをパチパチやってみても全部点かない。

ぉーぃー_ノ乙(、ン、)_

留守の間電気代のことなどすっかり忘れて放ったらかしだったのです。

請求書!電気のセイキュウショセイキュウショ!!

探し出して見てみると3ヶ月ほど溜まっています。

これだ!止まってるんだ←

ここに来てやっとコトの重大さに気が付きました。

雑貨屋店主56歳走る

これはイカン!

領収書を掴みセブンイレブンに自転車を走らせます。

で!電気代を!!電気代を今直ぐ払いたいです!!!

「はいはい。電気代ですねカップ」

ピッピ。ん?ピピピッピッ。あれ?ピッピ。あれれ?

なにやら上手く行かないご様子。

そのノロノロと一向に捗らないレジ作業を両手を握りしめてじっと見つめるボク。

タイだ。ここはタイなんだからニラニラするな。怒ったら負けだぞ。

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とっくに支払期限が過ぎていた事実発覚

店員がしげしげと請求書を眺め一言。

「支払期限が過ぎているので電力会社に行って直接支払って下さいカップ」

うぇぇぇえええぇマジでぇ!?ウソやーん!!

ここはタイでしょ?マイペンライって支払えないの?

これには流石のタイ人も苦笑い。

ボクの言ってることが無茶苦茶です(笑)

そして止めの一言。

「電力会社はクローズしたので支払いが出来るのは明日になりますカップ」

衝撃です。

ねぇ。日本もそんなんだっけ?

日本人は24時間戦ってるから例え夕方5時を過ぎても電気代が払えて直ぐに開通しますよね?そうですよね?そうに決まってますよね?

インチキ雑貨屋初めての経験で呆然とする

近所の食堂でスムージーとタバコ

人は思いもよらない事態に遭遇すると時として意味のない行動を取ります。

例えばボクの場合。

溜まっていた洗濯物を自転車に積んでコインランドリーに放り込み近所の店でスムージーなど飲みながら呆然とタバコなんぞフカかしていました。

はい。

何の解決にもなっていません。

お得意の問題の先延ばしです←

んーどうすっかなーってどうしようもないなこれは。

突然思い出した冷蔵庫の中身

チェンマイのアパートの台所

まてまて。

ボクは昨夜料理をした記憶があるぞ。

そうだ!大好きなハウスのクリームシチュー!!

鍋から溢れんばかりにモリモリと作った美味しいシチュー。

よっ!これぞ懐かしの味!!ってな感じの日本を代表するハウスのクリームシチューを鍋いっぱいに作ってまだお椀一杯しか食べてない。

これはどうなる?

冷蔵庫に電気が行かない場合この鍋いっぱいのクリームシチューは一体どうなってしまうんだ!?

おーまいがー!!

暮れゆくチェンマイの空を仰ぎそう叫ばずにはいられない衝動に駆られました。

      

雑貨屋店主56歳再び走る!

幸せの黄色い自転車ガネーシャ号

ちょっと状況が良くないなと我に返り終わった洗濯物を自転車に積んで急いで部屋に戻るとなんと言うことでしょう。

今来ましたよ。お留守だったみたいだから置いておきますね。

新しい電気料金の請求書です。

スムージーを飲んでほげーっと夕焼け空を眺めている間に職員が請求書を持って訪ねて来た模様。

オーマイガー!!!!

今度は部屋のドアの前に崩れ落ち自分自身に向かって叫びたい。

ワナワナと身体を震わせオマエは一体何をやっているんだ!と耳元で怒鳴りたい衝動に駆られます。

ぐわしっ!

おもむろに新しい請求書を鷲掴みにして踵を返し自転車置場へ一直線。

ヒラリと跨ったらもう全力疾走の立ち漕ぎでさっきのセブンイレブンへまっしぐら。

ぐぉぉおおおおぉぉぉぉ!!!!!

嗚呼無情

タイの電気代の請求書

ダダダダダっとレジ前に駆け寄り同じ店員を捕まえて真新しい請求書を突きつけました。

はぁはぁ。で。でん。はぁはぁはぁ。でんきよでんき。はぁ。でんきのね。

単語さえ上手に出てきません。

「電気料金の支払いですよね?出来ないっていったでしょうカップ」

そそ。それがね。はぁはぁ。いまなの。いまきたの。これ。いま。きたばかり。はぁはぁ。いまいまいまきたのよ。はぁはぁはぁ。

こちとら鍋いっぱいの貴重なクリームシチューがダメになるかどうかの瀬戸際です。

必死の形相でそれだけ伝えるとガクッと膝を折りその場にしゃがみこんでなんかいられません。

じーっと店員の一挙手一投足を凝視します。

ピピッ。ピッ。

よしよし。今さっき来たばっかりの請求書だ。払えない訳がない。

冷たく言い放たれる言葉

チェンマイの青空

「ここでは払えません。電力会社に行って下さいカップ」

なんでなのよぅぅぅううううぅ_ノ乙(、ン、)_

泣きたい。

このオトコの目の前で鍋いっぱいのクリームシチューを抱いて泣き叫びたい。

もう時計の針は午後6時を回っています。


万事休す。



夏の高校野球決勝戦。

初出場ながら激戦をくぐり抜けて来た部員11人の東北の小さな街のチーム。

1点ビハインドの9回裏2アウトで打席に立つのは今大会8本のホームランを打っている期待の4番斎藤雅之。

ツースリーのフルカウント。

バックスタンドで見守る斎藤君のお母さんはもう見ていられない。

タオルで顔を覆うようにして肩を震わせている姿がTV画面に一杯に映し出される。

力みがあったのか内角低めを引っ掛けた斎藤のバットから放たれたのは無念のショートゴロ。

確実にアウトのタイミングでも一塁ベースに懸命に滑り込むこの夏が最後の3年斎藤雅之。

そして無情な塁審のアウトのコール。

夏の青空に鳴り響く球児たちの叫びにも似た悲痛なサイレン。

そうです。

ボクのアタマの中で鳴ったのは正にそのサイレン。

諦めきれないしつこい性格

カオサンロードのトゥクトゥク

サイレンが鳴り例え試合が終了がアナウンスされたとしても絶対に諦めないのがエスニック雑貨屋の性と言うもの。

何事も簡単に諦めていたら険しいインド商人相手になんか仕事が出来ません。

Macモニターの明かりを頼りに今一度真新しい請求書に隅々まで目を通します。

タイ語です。

さっぱり分かりません。

それでも見つめるのです。

ココロの目で見つめれば何か手がかりがつかめるかも知れません。

電話番号!!これだ!!!

はい。営業時間外のアナウンスです。失礼しました。

いよいよもうダメなのか。

ボクの夏は本当にこれで終わってしまのか。

そう思いながら請求書をひっくり返すとQRコードが2つ。

iOSとAndroidと書いてあるじゃありませんか!!!

ごどいーっと!(got it)やったぜ!ボクはやったった!!

ついにたどり着いたぞ。

全ての電子機器のバッテリーは既に底を尽きかけています。

素早く迅速にアプリをダウンロードし支払いを完了するミッションです。

立ちふさがるタイ語の壁

タイ語の表示

よし!パスポートもクレカも用意した。

さぁこい!!


タイ語です←




くそくそっ!ここまで来てこの仕打。

ほほ笑みの国タイランドいくない!!

都度スクリーンをキャプチャしながらGoogle和訳で一行ずつ判読しアプリに入力と言う途方も無い作業に入りました。

ひとつひとつ。

ゆっくりでも確実に入力して行けば絶対に終わる。

そう信じて真っ暗な部屋でモニターの明かりを頼りに入力を進めているボクの頬には一筋の涙が(笑)

長い夜の始まり

電気が止まって真っ暗な部屋

全ての入力を終え支払いも何とか完了。

その頃にはもうとっぷりと日が暮れていました。

30分経過。

点かない。

2時間経過。

まだか。まだなのか。

4時間経過。

もうその頃にはどうでも良くなってました←


月明かりを肴に飲むタイウイスキーもオツなものです。

そう言えば10年前にもこんな夜があったなぁ。

震災のあの夜を思い出して少し涙ぐんでみたり。

忘れていた感情が揺さぶられます。


幸いなことに今の時期のチェンマイは朝晩涼しく冷房は必要ありません。

これが真夏だったらエアコンも扇風機も使えず多分死んでます(笑)

月明かりのせいなのか思いの外酒が進み痛飲して倒れるように眠りました。

電気はいつ来るのか?

近所の食堂にMacを持ち込んでブログの執筆

はい。ボクは今これを近所の食堂で書いています。

時間は昼過ぎ12時40分。

全ての電子機器を持ちこみ充電しながらパチパチと文字を打ち込んでいます。

つまりこの時間になっても電気は来ていません。

今日の夕方4時半頃だそうです。


そんな投稿をFBにしたところタイ住みの大先輩から貴重なアドバイスを頂きました。

電気代は3ヶ月以上ためると止められてしまう。

電気のメーターに繋がれている線を1本外して行くだけ。

それを差し込むだけだから自分で簡単に直せて電気は通せる。

でもそれをやると電気のメーターごと持っていかれるのでやっちゃダメ。

それを読んで声を出して笑ってしまいました。

実にタイっぽい話じゃありませんか(笑)

物は考えよう

電気を止められると言うとんだハプニングとは言え今日は神様がくれた休日として過ごそうと思っています。

このブログを書き終えたらタイマッサージを2時間。

そしてもう一度この店に戻り冷たいコーヒーで一服。

ユルユルとタイの時間に身を任せていれば電気が来るのも直ぐでしょう。

一応雑貨屋で一袋15円の氷を2袋買い求め冷蔵庫に突っ込んで来ました。

これでシチューも無事ならマイペンライっす。

今日はそんな一日です。

あ。そう言えば。

ためた電気代をお伝えしていませんでしたね。

最後になりましたが今回の騒動の発端である電気代はこちらです。

728バーツ(約2,470円)←

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チェンマイのアパートの部屋
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